クラウドPBXにするとFAXはどうなるか。3つの選択肢と、かかる費用
クラウドPBXの導入を進めていくと、たいてい最後にFAXで止まります。 電話はスマートフォンで受けられるようになっても、「注文書がFAXで来る」「取引先がFAXしか使わない」という会社は今も多く、 ここを決められずに検討そのものが止まってしまうことがあります。
先に結論を書きます。いまのひかり電話を残す形であれば、FAXは何もせずそのまま使えます。問題になるのは、電話番号ごと新しいサービスへ移すタイプのクラウドPBXを選んだときです。
なぜクラウドPBXとFAXは相性が悪いのか
FAXは、音声の通り道に「ピー、ガー」という音を流して画像を送る仕組みです。人間の声とは違い、わずかな遅れや音の欠けが、そのまま送信エラーになります。
インターネットを経由する電話は、音を小さな荷物に分けて運びます。人の会話なら多少の欠けは聞き取りで補えますが、 FAXの信号は補えません。1個の荷物が遅れただけで通信が成立せず、送信エラーや白紙受信になります。 「電話は問題ないのにFAXだけ失敗する」というのは、この違いから起きます。
選択肢は3つ
① ひかり電話をそのまま残す(機器の入れ替えも設定変更も不要)
いまのひかり電話を解約せず、そこにクラウドのPBXをつなぐ形です。FAXは今までどおりひかり電話を使うので、FAX機の配線も、FAX番号も、送受信のやり方も何も変わりません。 社内で「FAXの使い方が変わります」と説明する必要すらありません。
| 内容 | |
|---|---|
| FAXの追加費用 | 0円(いまのひかり電話の基本料のまま) |
| FAX番号 | 変わらない |
| 向いている会社 | FAXを日常的に使う。取引先に番号変更を知らせたくない |
| 条件 | ひかり電話を契約していること |
② FAX用にアナログ回線を1本だけ残す
電話番号は新しいクラウドサービスへ移し、FAXのためだけに回線を1本残すやり方です。 確実ではありますが、回線の基本料が毎月そのままかかり続けます。 「クラウド化で固定費を下げる」のが目的だった場合、削減額がここで目減りします。
| 内容 | |
|---|---|
| FAXの追加費用 | 回線の基本料(毎月) |
| FAX番号 | 残した回線の番号。電話番号と別になる |
| 向いている会社 | FAXの量が多く、確実性を最優先したい |
③ インターネットFAXに移す
FAXをメールやブラウザで送受信するサービスに乗り換える形です。紙が出ないので在宅勤務とは相性がよく、 保管も楽になります。ただし多くの場合、FAX番号が変わります(番号を引き継げるサービスもありますが条件があります)。 送信枚数に応じた従量課金が一般的で、大量に送る会社ではかえって高くつくことがあります。
| 内容 | |
|---|---|
| FAXの追加費用 | 月額+従量(サービスによる) |
| FAX番号 | 変わることが多い |
| 向いている会社 | FAXの量が少ない。紙をなくしたい。在宅勤務が多い |
どれを選ぶか。判断の順番
- ひかり電話を契約している → ①が最も安く、変更点もない。まずこれを検討する
- FAX番号を絶対に変えられない → ①、次点で②
- FAXは月に数枚程度 → ③で紙をなくす価値がある
- 受信はするが送信はほぼしない → ③の受信専用プランが安く収まることが多い
見落としやすい点:クラウドPBXの見積もりを取るときは「FAXはどうなりますか」と必ず聞いてください。 提案書に書かれていないことがあり、導入直前になって「FAXは別途ご契約が必要です」と分かるケースがあります。 そのとき初めて月額が増えます。
OGクラウドPBXの場合
当社の「光Bridge」は①の形です。いまのひかり電話をそのまま使うので、FAXに追加の費用はかかりませんし、設定も変えません。 電話番号も変わらず、切り替え当日も番号が止まりません。仕組みはひかり電話を番号そのままクラウド化する方法 に書いています。
一方、新しい050番号で始める「050Air」は音声のみで、FAXはご利用いただけません。 FAXを使われている会社には光Bridgeをご案内しています。ここは正直にお伝えしています。
いまお使いのFAXがそのまま使えるかどうかは、ひかり電話の契約内容と、FAX機がどこにつながっているかで判断できます。 請求書と機器まわりの写真があれば、こちらで調べてお答えします。